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マテハンとは? 機器の種類と導入するメリットや注意点を解説

マテハンとは? 機器の種類と導入するメリットや注意点を解説

2026/05/29

基礎知識

物流・運送業界の現場では、人手不足や荷物量の増加により、作業の効率化がこれまで以上に求められています。そんな中で注目されているのが「マテハン」です。

マテハンにはさまざまな種類があるため「自社には合う機器が分からない」「導入するとどのような効果が期待できるの?」と迷う担当者の方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、マテハンの種類や導入するメリット、導入時に意識したいポイントを分かりやすく解説します。自社の課題と照らし合わせながら、導入を検討するためのヒントとして、ぜひお役立てください。

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マテハンとは?

マテハンとは「マテリアルハンドリング」の略称で、物流・運送の現場で使われる専門用語です。

JIS規格では、マテリアルハンドリングを「製造に用いる材料・部品・半製品などの物品の移動・搬送・取付け・取出し・仕分けなどの作業及びこれに伴う作業」と定義しています(※)。

そのため本来は、荷物の移動や搬送、保管、仕分け、管理といった物流プロセス全般を効率化する作業そのものを表します。しかし現場では、作業を行うための機器を「マテハン」と呼ぶのが一般的です。本記事でも機器の意味として「マテハン」を使用して説明します。

※参考:日本工業規格.「FA−用語」.(参照2026-01-21).

マテハンの主な種類

マテハンにはさまざまな種類があるため、現場の課題や作業内容に合わせて適切なものを選ぶことが大切です。ここでは、以下の作業工程に沿って、どのようなものが使われているのかを紹介していきます。

積み込み・積み下ろし
運搬・搬送
仕分け・ピッキング
保管・格納
梱包

積み込み・積み下ろし

まずは、トラックの荷台やコンテナ、パレットへ荷物を積んだり下ろしたりする際に使用するマテハンを見ていきましょう。

フォークリフト

フォークリフトは、パレットに積んだ荷物をまとめて持ち上げて、積み込み・積み下ろし作業をスムーズに行うためのマテハンです。操作には、最大積載荷重に応じた技能講習や特別教育などの運転資格を必要とします。

フォークリフトにはさまざまなサイズやモデルがあり、荷物の重さや形状に合わせて利用します。また近年では、24時間対応が可能な自動充電機能が搭載されたモデルや、無人化したフォークリフトの導入が進み、さまざまな現場で活躍していることもあるようです。

パレタイザ・デパレタイザ

パレタイザ・デパレタイザは、パレットへの積み付け・積み下ろしを自動化するマテハンのことです。荷物を積み上げるときはパレタイザ、荷物を下ろすときはデパレタイザを使用します。

主にロボット式と機械式の2種類があり、ロボット式はロボットアームで荷物を1点ずつつかむことができます。設定が柔軟に変更でき、多様な積み方に対応できるのが特徴です。

一方の機械式は、1段ごとに荷物をまとめて運べるため、処理スピードが速いのが強みです。しかし広い設置スペースが必要になるので、気軽にレイアウト変更しづらくなることがあります。

バンニング・デバンニングシステム

バンニング・デバンニングシステムは、コンテナへの荷物の積み込みや取り出しをサポートするマテハンです。バンニングは詰め込み、デバンニングは取り出し作業を指します。

代表的な設備としては、倉庫内からコンテナまでベルトコンベヤをつなぐものや、床の段差を解消するドックレベラなどが挙げられます。これらのシステムを導入することにより、フォークリフト作業や手作業の効率化につなげられるでしょう。

運搬・搬送

工場や倉庫内から別の地点へと荷物を移動させるときには、コンベヤ・搬送ロボットなどのマテハンが役立ちます。

コンベヤ

コンベヤは、荷物を一定方向へ連続して自動運搬・搬送するマテハンです。荷物の重量や設置場所の環境に合わせて、以下のような方式を使い分けるのが一般的です。

ベルト式:軽量物から重量物の運搬・搬送に向いている
ローラー式:重量物の運搬・搬送に向いている
チェーン式:重量物の運搬・搬送や高温環境に向いている

導入すると荷物の移動時間を短縮できるため、大量の荷物を扱う現場でも運搬・搬送がスムーズになります。

搬送ロボット

搬送ロボットは、荷物を所定の場所へ自動で運ぶマテハンで、代表的なタイプは次の2つです。

AGV(無人搬送車):床面の磁気テープやセンサーなどで設定されたルートに沿って走行する
AMR(自律走行搬送ロボット):センサーやカメラで周囲を認識し、状況に応じてルートを選びながら走行する

現場の導線の組み方やレイアウト変更の頻度に合わせて、適したタイプのものを選ぶのが良いでしょう。

仕分け・ピッキング

仕分け・ピッキングでは主に以下のマテハンが使用されます。

ソーター
オートラベラ
ピッキングシステム

それぞれの特徴を見ていきましょう。

ソーター

ソーターは、荷物を配送先や種類ごとに自動で振り分けるマテハンです。

カメラやセンサーでバーコードなどの情報を読み取り、あらかじめ設定した条件に沿って荷物を仕分けます。スライドシュー式、ポップアップ式、クロスベルト式、チルトトレー式などがあり、荷物に合わせて選ぶのが一般的です。近年では、搬送ロボットが仕分けまで担う「ロボット式ソーター」も登場しています。

ソーターを使用すると、手作業と比べて短時間で大量の荷物を仕分けしやすくなるため、多様な荷物を扱う現場にも向いています。

オートラベラ

オートラベラは、コンベヤ上を流れる荷物に対して、ラベルの印字や貼り付けを自動で行うマテハンです。

配送伝票や商品ラベルを決まった位置へ、正確かつスピーディーに貼り付けられます。手作業による貼り間違いなどのヒューマンエラーを防ぎやすく、表示ミスによる出荷トラブルの予防にもつながるでしょう。

ピッキングシステム

ピッキングシステムは、デジタル技術を活用して「荷物がどこにあるか探す」「数量を数える」といった手間を減らすマテハンです。

代表的なシステムには以下のようなものがあります。

DPS(Digital Picking System) 荷物を保管場所から取り出すときに使用する
保管場所の表示器に「取り出すべき個数」が表示される
DAS(Digital Assort System) 荷物を保管場所へ仕分けるときに使用する
保管場所の表示器に「保管する個数」が表示される
GAS(Gate Assort System) 荷物の投入先をゲートの開閉により指示する
SAS(Shutter Assort System) 荷物の投入先をシャッターの開閉により指示する

このようなシステムを取り入れることで、正確かつ迅速に作業を行うことが可能になります。

保管・格納

保管や格納作業で使用するマテハンには、パレット・移動ラック・ネステナーなどがあります。

パレット

パレットとは、荷物を載せて運送や保管を行うためのマテハンです。

荷物をパレットにまとめることで、フォークリフトなどを使って一度に多くの荷物を移動・保管しやすくなります。材質はプラスチックや木製、金属などがあり、扱う荷物の重さや特徴に合わせて使い分けるのが一般的です。

移動ラック

移動ラックは、床面に敷いたレールの上を動かせるマテハンです。

人の手で動かす手動式の他、スイッチ操作で重い荷物を動かしやすい電動式があり、扱う荷物の重さや運用に合わせて使い分けます。

荷物の出し入れが必要なときだけ移動ラックを動かし、作業用の通路を一時的に確保できるため、限られたスペースを有効に使いやすい点がメリットです。

ネスティングラック

ネスティングラックは、荷物を載せたパレットをそのまま収納できる金属製のマテハンです。ネステナー、ネスラックと呼ばれることもあります。

パレットごと荷物を積み重ねられるため、倉庫の上部空間を有効に使いやすいのが特徴です。また使用しないときは、ラック同士を重ねて保管できるので、スペースを取りにくい点もポイントです。

梱包

最後に、梱包作業で使用するマテハンを確認していきましょう。主に使用されているのは次のものです。

自動製函機
自動封緘機・自動梱包機

それぞれどのような特徴があるか紹介します。

自動製函機

自動製函機(じどうせいかんき)は、折りたたまれた状態の段ボールを自動で組み立てるマテハンです。

段ボールを広げ、底面を折り込み、テープで貼り合わせる工程までをまとめて行えます。全ての工程を自動化する「全自動型」の他、折り込みは人の手で行いテープ貼りを自動化する「半自動型」があります。

必要なタイミングで都度組み立てられるため、組み立てた空箱をストックしておかなくてもスムーズに箱を用意できるようになるのが特徴です。

自動封緘機・自動梱包機

自動封緘機(じどうふうかんき)や自動梱包機は、商品の箱詰めや箱の封を閉じる作業を自動化するマテハンです。

コンベヤから流れてくる荷物のサイズを自動で認識し、テープ貼りなどの封緘作業を行えます。機種によっては、荷物の大きさに合わせて梱包容器のサイズを調整できる他、送り状ラベルの発行・貼付までを一連の流れで対応できるシステムもあります。

マテハンを導入するメリット

マテハンを導入するとさまざまなメリットが得られるでしょう。

例えば、これまで手作業で行っていた作業を機械化・自動化することで、省人化や人手不足の解消ができます。一度に多くの荷物を処理できるので、作業時間が短縮され、現場全体の作業効率や生産性の向上にもつながるでしょう。

また作業を一定のルールで処理できるため、作業者によるばらつきが減り、ミスの削減や品質の安定化に役立ちます。

さらにフォークリフトやコンベヤで重量物を扱えば、作業者の負担軽減や事故リスクの低減につながり、労働環境の改善を進めやすくなる点もメリットです。

マテハンを導入する際の注意点

マテハンの導入を検討する際は、注意すべき点もあります。

まず確認しておきたいのがコスト面です。導入するマテハンやシステムによっては、数百万〜数千万円の初期費用がかかります。導入後も電気代やメンテナンス費用、消耗部品の交換代、ソフトウェア更新費用、さらに操作スタッフの教育費などが発生するため、あらかじめ総コストを試算しておくと安心です。

また一度設置するとレイアウト変更が難しい設備もあるので注意が必要です。現場の動線に加え、将来的な倉庫の物量変化や拡張も見据えて配置を検討しましょう。

さらには、トラブル対策も重要です。何も対策を取っていない状態でシステム障害や故障が起きると、物流全体が止まる恐れがあります。万が一の際は迅速に対応できるよう、あらゆる事態を想定し対策を準備しておくことが大切です。

マテハンを導入する際に意識したいポイント

マテハンは、あくまで課題を解決するための「手段」として導入されます。そのため、まずは現場で起きている困りごとを洗い出し、何を改善したいのか目的を明確にしましょう。目的がはっきりすると、導入すべきマテハンの種類や必要な性能、優先順位を絞り込みやすくなります。

また先述の通り、導入には大きなコストがかかるので、初期費用だけでなく電気代や保守費用、教育費などを含めた費用対効果を確認した上で検討することが大切です。さらに自動化が進むほど、システム障害や故障が起きた際の影響も大きくなります。定期メンテナンスの頻度に加え、故障時に専門スタッフがどれくらいのスピードで対応できるか、土日や夜間にも対応可能かなど、サポート体制を事前に確認しておくと安心です。

全ての業務を一度に自動化しようとせず、負担が大きい工程や効果が見えやすい部分から段階的に導入するのもおすすめです。

まとめ

マテハンの本来の意味は、荷物の積み込みや運搬、保管、梱包などの作業を効率化する作業そのもののことです。現場では、これらの作業を行うための機械や設備をまとめて「マテハン」と呼んでいます。

マテハンにはさまざまな種類があるので、扱う荷物や現場の環境に合わせて適切なものを選ぶことが大切です。マテハンを上手に活用すれば、省人化や作業効率・生産性の向上、作業ミスの削減、労働環境の改善などに役立つでしょう。

キーフェル株式会社では、パレットやネスティングラックなどさまざまなマテハンを取りそろえています。新品はもちろん、導入コストを抑えられる中古販売やレンタルを全国対応で行っています。マテハンの導入や買い替えを検討している方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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