不要になった木製パレットの廃棄方法は? 処理の流れや費用の目安も解説

2025/06/25
基礎知識
物資の運搬や商品の保管など、さまざまなシーンで活用されることの多い木製パレット。不要になった木製パレットの処分方法に困っている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、不要になった木製パレットがどのような業種から排出されるのか、また産業廃棄物と一般廃棄物のどちらに分類されるのかを解説します。記事後半では、木製パレットの廃棄方法や廃棄以外の処理方法もご紹介するので、ぜひ最後まで参考にしてください。
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木製パレットが排出される業種
木製パレットは、低コストであることや使い勝手に優れることから、多くの業種で利用されています。
とりわけ排出が多い業種としては、物流関連業や量販店を中心とした小売業です。物流業では、荷物を効率よく積み下ろすために、倉庫や配送拠点で木製パレットが日常的に使用されており、破損や使い捨てによって一定量が廃棄されます。
また、小売業の中でもホームセンターでは、大型商品を一括で搬送する際に使用され、商品の受け入れや陳列時に不要となったパレットが発生することがよくあります。
さらに、トラックで運ばれてくる商品をフォークリフトで運ぶ場面でも木製パレットは活躍しており、利便性と耐久性が高いため、使用頻度も高くなっています。
木製パレットは産業廃棄物? 一般廃棄物?
事業活動から排出された廃棄物のうち、法令で定められた20品目は産業廃棄物、それ以外の一般廃棄物は事業系一般廃棄物に分類されます。
木に関連する産業廃棄物には「木くず」が挙げられますが、建設業、木材または木製品製造業者、輸入木材の卸売業と業種が指定されています。ここで気になるのが木製パレットは産業廃棄物に分類されるのか、それとも事業系一般廃棄物になるのかという点です。
結論からいうと、木製パレットは産業廃棄物に分類されます。元々は事業系一般廃棄物として扱われていましたが、製造業・運送業・建設業など幅広い業種から日常的かつ大量に排出されており、現行の区分制度が実情に即していない状態でした。
閣議の結果「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令の一部を改正する政令の施行について」が交付され、これ以降、貨物の流通過程や物品の保管で使用されたパレットは、業種を問わず産業廃棄物と見なされることとなったのです。
事業系一般廃棄物と異なり、産業廃棄物は収集・運搬・処分に関してより厳格に定められているので、適切に処理するよう十分注意しましょう。特にこの交付が出された平成20年より以前より木製パレットを使用・排出している業者は、今一度処理方法を確認してみてください。
不要になった木製パレットの廃棄方法

不要となった木製パレットは、以下の手順で処理しましょう。
1.見積もりを取る
2.業者を決定し契約を結ぶ
3.マニフェストを交付する
4.木製パレットを引き渡す
それぞれのステップを詳しく見ていきましょう。
1.見積もりを取る
パレットの廃棄を検討する際、最初に行うべきなのが業者から見積もりをもらうことです。処分費用はパレットの材質、数量、状態、引き取りの有無などによって異なることがあるため、複数社に依頼して比較検討しましょう。
加えて、この時点で廃棄物処理業の許可を持つ業者かどうかも必ず確認してください。許可を取得していない業者に委託した場合、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)第二十五条の六より、5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方が科せられます。
その他、見積もり時には処理費用だけでなく、運搬費や追加料金の有無も明示してもらい、トラブルを防ぎましょう。
※参考:e-GOV法令検索.「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」.(参照 2025-05-17)
2.業者を決定し契約を結ぶ
複数業者から見積もりをもらった後は、信頼できる廃棄物処理業者を選定し、契約に進みます。
契約する際、費用の安さだけで判断せず、業者の実績や対応力、口コミ評価も確認することが重要です。過去の取引事例や評判を調べることで、トラブルを未然に防ぎ、スムーズな処理が期待できます。
また、契約前には処理内容や料金体系、対応範囲を明文化した書面をもらうようにしましょう。
3.マニフェストを交付する
産業廃棄物を処理する際には、マニフェスト(産業廃棄物管理票)の交付が義務付けられています。
マニフェストとは、委託した産業廃棄物が適正に処理されているかを確認するための書類です。産業廃棄物を処理業者に引き渡すと同時に発行し、廃棄物の種類や量、業者の情報、日付などを記載します。交付しなかったり、虚偽の記載をしたりすると罰せられる可能性があるので、正しく情報を記載しましょう。
なお、マニフェストには紙マニフェストと電子マニフェストがあります。それぞれにメリット・デメリットがあるので、委託先がどちらに対応しているかを確認しておきましょう。
4.木製パレットを引き渡す
最後のステップは、木製パレットの処理業者への引き渡しです。事前に日付や引き渡し場所、搬出方法を確認し、スムーズに取引できるように準備しておきましょう。
業者に引き取りに来てもらう方法の他、処分先の業者まで自社で運搬することも可能です。自ら排出した産業廃棄物を運搬する際は、産業廃棄物収集運搬業の許可は不要です。
木製パレットの廃棄にかかる費用
木製パレットの廃棄にかかる費用は、一般的に1,000〜3,000円/枚、あるいは15〜50円/kg程度です。
また、ある程度まとまった量があると交渉がしやすくなるでしょう。自社運搬もしくは業者による引き取りの2つの方法がありますが、引き取りを依頼する場合、別途出張費用がかかることもあるので、料金体系を確認しておいてください。
廃棄以外の処理方法も検討する

木製パレットは廃棄以外の方法もあります。それぞれの処理方法の概要やメリットを解説します。
納入先企業に引き取ってもらう
物流・運送業界では、納品時にパレットを荷物と一緒に引き渡すケースが多く見られます。通常は荷下ろし後にパレットを回収しますが、場合によってはそのまま納入先企業に引き取ってもらうことも可能です。
引き取りを依頼すれば、処分にかかるコストが不要になります。納入先にとっても、再利用できるパレットを確保できる点がメリットです。
ただし、この方法で処理する際は、あらかじめ引き取りに関する条件(状態・数量)を定めておきましょう。条件を明確にしておくことで、トラブルが発生するのを防げます。
買取業者に売却する
不要になったパレットは、廃棄するだけでなく買取業者に売却する選択肢もあります。状態の良い木製パレットは再利用価値が高く、市場でも活発に取引されています。
木製パレットを産業廃棄物として処理する際は処理費用がかかりますが、買取業者に売却すると処分コストを抑えられます。売却により利益を上げられる点も魅力です。
業者によっては買取条件を定めているところもあるので、買い取りを希望する際は、あらかじめパレットのサイズや状態、数量などを共有しておきましょう。加えて古物商許可を取得している業者か、評判は良いか、高価買取の実績があるかも確認しておきたいポイントです。
まとめ
本記事では、不要になった木製パレットの廃棄物処理場の分類、処分方法や費用、その他の処理方法を網羅的に解説しました。
木製パレットは産業廃棄物に該当するので、法令に基づき適正な方法で処理することが重要です。
廃棄以外には、納入先企業に引き取ってもらう、買取業者に売却する方法があります。処分コストを抑えられる他、場合によっては利益を上げられるので検討してみましょう。
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