リサイクルパレットとは？　メリット・デメリットや製造の流れを解説！｜中古パレット(木製、プラスチック等)の買取・販売はキーフェルへ

2025/05/23

衛生面や耐久性の観点から安定した需要があるプラスチック製パレットですが、環境破壊につながることや製造コストが比較的高いことといった課題もあります。こうした背景で注目されているのが、一般家庭から排出される廃プラスチックを用いたリサイクルパレットです。

そこで本記事では、リサイクルパレットの概要やメリット・デメリット、製造の流れを解説します。記事後半では、キーフェル株式会社が取り扱うリサイクルパレットもご紹介するので、パレットの購入を検討している方はぜひ参考にしてください。

リサイクルパレットとは？

これまで物流現場では木製パレットが主流でしたが、耐久性や防虫性、衛生面での課題から、近年はプラスチック製パレットへの需要が高まっています。プラスチック製パレットの一つとして注目されているのが、リサイクルパレットです。

リサイクルパレットとは、一般家庭から排出された廃プラスチックを原料として製造される、環境に配慮した樹脂製のパレットです。原料に使用されるプラスチックは、選別された高品質なものであり、その品質はJIS（Japanese Industrial Standards：日本産業規格）に準拠しています。

一部では、廃棄される木製パレットもリサイクルされている点も把握しておきましょう。

補修しても再使用が難しいパレットはそのまま廃棄せず、桁や板など使える部材を取り外して選別・分解・チップ化を経ることで、新たなパレットとして再生させることが可能です。こうした再生パレットを活用すれば、新品購入にかかるコストと古いパレットの処分費用を同時に削減でき、資源の有効活用にもつながります。

一般的には「リサイクルパレット」＝「再生プラスチックパレット」のことを指すので、以降はプラスチック製パレットについて解説します。

リサイクルパレットのメリット

リサイクルパレットには、以下のメリットがあります。

● 環境に優しい
● 比較的安価に生産できる
● ワンウェイパレットとして使える

環境に優しい

リサイクルパレットは、廃棄されるはずの廃プラスチックを用いており、環境に優しい点がメリットです。本来であれば焼却や埋め立て処理される廃プラスチックを再利用することで、二酸化炭素の排出量を抑えられるため、環境への負荷が軽減されます。

またプラスチックの原料である石油の使用量も抑えることができ、資源の有効活用と二酸化炭素の排出量削減などの効果にも期待できます。

比較的安価に生産できる

リサイクルパレットは、原材料として再生プラスチックを使用するため、純粋なプラスチックを原料とするよりも製造コストを抑えて生産できます。後述しますが、ワンウェイパレットの用途で用いる場合、使用後に回収する必要がないため、製品コストの低さが大きな利点となります。

ワンウェイパレットとして使える

リサイクルパレットは、ワンウェイパレットとしての用途に適している点も大きなメリットです。ワンウェイパレットとは、輸送先で回収しない前提で使用するパレットのことを指します。再利用を前提としないため、回収・洗浄・返送などの物流負担を軽減でき、全体の業務効率化につながります。

リサイクルパレットは比較的安価で軽量である他、熱処理や燻蒸処理が不要であるため、ワンウェイパレットとして最適です。洗浄して再使用することも可能なため、繰り返し利用にも適しています。

リサイクルパレットのデメリット

リサイクルパレットには、メリットだけでなく「品質にばらつきが出る」「独自のサイズにはできない」というデメリットもあります。

品質にばらつきが出る

リサイクルパレットは、品質にばらつきが出る点がデメリットです。

リサイクルパレットに使用される再生プラスチックは、回収元となる廃プラスチックの種類や劣化状態がさまざまであるため、材料の組成が一定になりにくいという課題があります。こうしたばらつきは、パレットの強度や耐久性、外観に影響を及ぼし、一部では製品の品質にムラが生じることがあります。

独自のサイズにはできない

プラスチック製パレットの一つであるリサイクルパレットは、コスト面や環境性能に優れる一方で、オーダーメイドでの対応が難しいという課題もあります。

プラスチックパレット同様に、リサイクルパレットでも独自サイズの製品を製造するには専用の金型が必要となり、その金型を新たに用意するための初期コストが発生します。この初期投資が大きいため、オーダーメイドにはあまり向いていません。

リサイクルパレットの製造の流れ

リサイクルパレットは、以下の流れで製造されます。

● 回収～選別
● 破砕・洗浄〜乾燥・脱水
● 再生樹脂ペレット化〜プラスチック製品へ

それぞれの製造ステップを解説します。

回収〜選別

リサイクルパレット製造における最初の工程は、原料となるプラスチックを集めて仕分ける「回収・選別」です。このステップでは、家庭から出る廃プラスチックに加えて、製造現場で発生する工程内ロスや不良品などを集めます。さらに、包装に使われたフィルムや緩衝材、使用済みのパレット、PPバンドといった、再び資源として利用できるプラスチックも回収対象となります。

これらの資源は専用設備や人の手によって丁寧に仕分けされ、異物が取り除かれた後に、PP（ポリプロピレン）・PE（ポリエチレン）・PVC（ポリ塩化ビニル）など樹脂の種類ごとに分類されます。リサイクルパレットの品質を高めるために、この工程は非常に重要です。

破砕・洗浄〜乾燥・脱水

回収〜選別を経て分類された廃プラスチックは、次に「破砕・洗浄〜乾燥・脱水」のステップへと進みます。この段階では、まず素材を細かく砕いて、付着している泥や異物、油分などの汚れを丁寧に洗い流します。

その後、比重分離や風力選別などの処理を行うことで、さらに細かく樹脂ごとに分離させることが可能です。

洗浄を終えたプラスチックは、遠心脱水や熱風乾燥を経て水分をしっかり取り除きます。

再生樹脂ペレット化〜プラスチック製品へ

洗浄・乾燥された再生プラスチックは、最後に再生樹脂ペレット化され、プラスチック製品へと加工されます。

この段階では、ペレタイザーと呼ばれる装置を使ってプラスチックを高温で溶かし、粒状の再生ペレットに加工します。溶けきらなかった異物や不純物は、スクリーンメッシュというフィルターで除去することで、リサイクル全体の品質を高めることが可能です。

こうして得られた再生ペレットは、リサイクルパレットをはじめさまざまなプラスチック製品の原料となります。

キーフェル株式会社が扱うリサイクルパレット

キーフェル株式会社が取り扱うリサイクルパレット一覧は、以下の表の通りです。

企業や一般家庭から排出されたプラスチックごみを独自のルートで回収しており、高品質ながら低価格を実現しています。

詳細が知りたい方は、こちらのページもご確認ください。

まとめ

再生プラスチックを使用して製造されるリサイクルパレットは、環境に優しい他、製造コストが安くワンウェイパレットにも適しているため活用が進んでいます。「環境問題を意識したい」「なるべくコストを抑えたい」とお考えの方は、ぜひリサイクルパレットの利用を検討してみましょう。

キーフェル株式会社では、今回紹介したリサイクルパレットをはじめ、さまざまなタイプのパレットを取り揃えております。リサイクルパレットをお探しの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。