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廃液の処分方法は?確認すべき法律や液体の輸送ルールも解説

廃液の処分方法は?確認すべき法律や液体の輸送ルールも解説

2025/02/20

基礎知識

パレットは荷物の運搬や倉庫内での保管を効率化させる上で、物流業界では欠かせないマテハン機器の一つです。適切に活用できれば、効率的な運搬が可能となるだけでなく、作業負担も大幅に軽減されます。

しかし異なる規格・サイズのパレットだと、その効果を最大限引き出すことはできません。そこで注目されているのが、規格をそろえる「パレットの標準化」です。

本記事では、パレット標準化とそれが求められる背景を解説します。記事後半では、パレット標準化により見込める効果や取り組み事例もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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廃液とは?

廃液とは、工業や農業、医療の作業工程で排出される不要な液体です。事業活動に伴い排出されたものは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)に基づき産業廃棄物に分類されます。

有害な化学物質や汚染物質、感染性物質を含むことが多いため、正しい知識を身に着けた上で適切に処理しなければなりません。

廃液には、大きく分けて廃酸と廃アルカリの2種類があります。それぞれの詳細を見ていきましょう。

廃酸

廃酸とは、工業プロセスや実験、清掃作業などで使用された後、不要となった酸性の液体です。pH が7未満の液体を指し、代表的なものには、硫酸、塩酸、硝酸、各種有機酸などが挙げられます。

事業活動に伴い排出されたものは産業廃棄物に分類され、その中でもpH2.0未満は特に危険性が高いとして、特別管理産業廃棄物に分類されます。これらは腐食性が高く、適切に処理しなければ環境や人体に深刻な被害をもたらす可能性がある点には注意が必要です。

廃酸の主な処理方法としては、中和処理が挙げられます。アルカリ性の物質を加えることで酸を中和し、処理後の液体を安全に廃棄することが可能です。

また、化学的にリサイクル可能な廃酸は、再精製やリサイクル技術が用いられる場合もあります。産業廃棄物として扱われる廃酸は、法令に基づいた管理と処理が義務付けられているので、正しく処理しましょう。

廃アルカリ

廃アルカリとは、工業や実験、洗浄作業などで使用された後、不要となったアルカリ性の廃液です。廃棄物処理法では「廃アルカリは廃ソーダ液、金属せっけん液をはじめアルカリ性の廃液のすべてを含むもの」と定義されています。pH12.5以上の廃アルカリは、腐食性が著しく、特別管理産業廃棄物に分類される点は把握しておきましょう。

主な成分としては、水酸化ナトリウム、アンモニア水、水酸化カリウム、廃ソーダ液、金属せっけん液などがあり、強いアルカリ性を示すことが特徴です。

廃アルカリは適切に処理しないと、河川や土壌に流出した際に生態系への悪影響や水質汚染を引き起こすリスクがあります。そのため、廃棄物処理法や関連する法令で処理方法が厳しく定められています。

廃液を処分するときに確認すべき法律

廃液を処分する際、以下の法律を確認しておきましょう。

廃棄物処理法
水質汚濁防止法
下水道法

廃棄物処理法は、廃棄物を適切に処理し、人々の健康や環境を守るための法律です。廃棄物の処理基準や排出事業者・処理業者の責務が定められています。この法律では、産業廃棄物に分類される際は、都道府県知事から許可を得た事業者に委託することが義務付けられています。

水質汚濁防止法は、公共用水や地下水の水質が汚濁・汚染されるのを防ぐための法律です。水質を一定水準以上に保つことで、国民の安全確保と生活保全につなげることを目的としています。この法律では、廃液の排出基準や健康被害が生じた際の責務などが定められています。また排出事業者は、廃液の排出状況を把握した上で水質の汚濁を防ぐために、必要な措置を取らなければなりません。

下水道法は、公共の下水道を適切に管理し、衛生的な環境の保持と水質保全を目的とした法律です。下水道に廃液を流す際は、水質汚濁防止法だけでなく下水道法の規制にも準拠する必要があります。

廃液の処分方法

廃液の処分方法には、以下が挙げられます。

焼却処分
中和処理
油分分離
固液分離
生物処理
リサイクル

それぞれの処理方法の詳細を見ていきましょう。

焼却処分

焼却処分は、廃液を高温で燃焼して焼却する処理方法です。液状のまま焼却するのではなく、霧状にして焼却炉に吹きかけられます。高温焼却により、有害物質を無害化して安全に処理できます。

焼却処分をする際は、専用の設備下で適切に管理しなければなりません。具体的には、有害物質を無害化するには十分に酸素がある環境下で、1,000度近くの温度で焼却する必要があります。

また、ナトリウムやカリウムなどのアルカリ金属を含んだ廃液を焼却する際、灰が溶融して炉が閉塞する可能性がある点には注意が必要です。そのため、安定して無害化するために液中燃焼装置が用いられることもあります。

中和処理

中和処理とは、酸性の廃液にアルカリ性物質を、アルカリ性の廃液に酸性物質を加えてその性質を中和する方法です。中和反応によりpHが7に近づき、水と塩(えん)が生じます。

中和処理での注意点は、中和反応により生じる塩(えん)やガスが有害な場合もある点です。反応の仕組み自体は単純ですが、こうしたリスクがあるため中和処理に特化した施設で安全に処理されます。

またpHを適切に管理することも重要で、酸性物質・アルカリ性物質を過剰に加えると中性の範囲を超えて腐食性や刺激性が高くなります。

油水分離

油分は水と混ざりにくく、環境に悪影響を及ぼす可能性があるため、適切に分離・処理しなければなりません。油水分離は、廃液中の油分を効率的に取り除き、水質を改善するための処理方法です。油水分離には、以下の方法があります。

分離槽式:油分と水分が自然に分離する現象を利用。分離槽に液体をため、油分を上部に、水分を下部に分離させる。
遠心分離式:遠心力で油分と水分を分離させる。
吸着式:油分のみを吸着させて水分と分離させる。

油水分離で得られた油分は、後に廃油処理されたり、リサイクルされたりします。

固液分離

固液分離とは、廃液中に含まれる固体成分を取り除く処理方法です。固体が含まれる廃液を処理するためには欠かせない処理で、固体中に含まれる汚泥や有害物質を除去できます。

固液分離には、以下に挙げる方法があります。

ろ過分離:廃液をフィルターに通して、固体成分と液体成分に分離する方法
沈降分離:固体と液体の比重の差を利用して分離させる。
抽出分離:固体が溶けやすく液体が溶けづらい溶媒を利用して分離させる。

固体成分と液体成分を分離させることで、処理コストを削減できたり、リサイクルしやすくなったりします。

生物処理

生物処理とは、廃液中に含まれる有機物を微生物や細菌の働きで分解・除去する処理方法です。微生物のタイプは大きく、酸素を必要とする好気性微生物と、酸素を必要としない嫌気性微生物に分けられます。

主な生物処理の方法は以下の通りです。

活性汚泥法:好気性微生物に有機物を分解させる方法

生物膜法:微生物を接触材に付着させて有機物を分解する方法

リサイクル

一部の廃液はリサイクルが可能です。廃液のリサイクル方法には、次が挙げられます。

塗料
飼料
バイオディーゼルなどの燃料

リサイクルにより、資源を有効活用できるだけでなく、処理コストを削減できたり環境にやさしい企業としてのイメージアップにつながったりなどの効果があります。

液体の輸送方法


液体の輸送方法には、タンクローリーで輸送する方法と、ドラム缶やコンテナに入れて輸送する方法があります。それぞれの方法を詳しく見ていきましょう。

タンクローリーで輸送する

1つ目の方法が、タンクローリーで輸送する方法です。タンクローリーとは液体・気体・粉体の輸送に特化した車両で、大きなタンクを搭載しています。

タンクローリーは普通免許だけで運転することはできず、大型免許やけん引免許、必要に応じて危険物取扱者の免許が必要になる点には注意してください。

ドラム缶やコンテナに入れて輸送する


ドラム缶やコンテナに入れて輸送する方法もあります。液体輸送に用いられる容器には、以下が挙げられます。

ドラム缶
IBCコンテナ
ISOタンクコンテナ

ドラム缶とは、金属製の円筒形の容器で、一般的なサイズのドラム缶の容量は200Lです。大きさが統一されていることが多く、国内・国外輸送を問わず利用できます。

IBCコンテナ(Intermediate Bulk Container)とは、中容量のコンテナです。ドラム缶4本分のスペースで、1,000リットルの内容物を収納できます。国連が認定したIMDGコード(International Maritime Dangerous Goods Code:国際海上危険物規定)に対応しているため、内容物を安全に運搬できます。

ISOタンクコンテナとは、ISO規格( International Organization for Standardization:国際標準化機構)を満たしたコンテナです。国際規格なので、海外輸送時にも利用できる点がメリットに挙げられます。

液体を海外に輸送するときのルール

液体を海外に輸送する際は、国際的なルールを遵守しなければなりません。液体輸送に関するルールは、「危険物輸送に関する勧告(オレンジブック)」にまとめられています。この勧告に基づき、UN番号(国連番号)を記載する、輸送用容器の要件を守るなどを満たしておく必要があります。

国内で輸送する際も、指定の容器を使用することが消防法で定められています。危険物と化学反応を起こさない容器を用いた上で、容器の側面には以下の点を表記してください。

内容物(危険物名)
危険等級
数量
注意事項

まとめ

本記事では、廃液の処分方法や処分時に確認すべき法律、液体の輸送方法、輸送時のルールなどをご紹介しました。

廃液は大きく廃酸と廃アルカリに分けられ、pHが極端に小さい、もしくは大きい場合は特別管理産業廃棄物に分類される点には注意しましょう。廃棄にあたって、廃棄物処理法・水質汚濁防止法・下水道法などの法律が絡んでくることもあるため、法的な知識を身に着けておくことも重要です。廃液を処分する際は、焼却処分や中和処理、固液処理、リサイクルなどの方法を採用しましょう。

キーフェル株式会社では、液体輸送に使えるドラム缶やIBCコンテナを多数取りそろえております。廃液処理に伴い液体輸送が必要になった際は、ぜひお問い合わせください。

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