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スキッドとパレットの違いとは? 特徴やメリット・デメリット、向いている荷物など徹底解説!|中古パレット(木製、プラスチック等)の買取・販売はキーフェルへ

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スキッドとパレットの違いとは? 特徴やメリット・デメリット、向いている荷物など徹底解説!

スキッドとパレットの違いとは? 特徴やメリット・デメリット、向いている荷物など徹底解説!

2024/06/03

基礎知識

積荷作業や荷物の保管・管理の生産性を高めたり、効率化したりするために欠かせないのが荷役台です。物流業界では、荷役台の一種であるスキッドとパレットが用いられますが、両者の見た目は似ているため混同している方もいるでしょう。

 

スキッドとパレットは構造に違いがあるため、使用するメリット・デメリットや用いるのに適切な場面も異なります。両者を使い分けるには、それぞれの概要や特徴などを明確に理解しておくことが必要です。


そこで本記事では、スキッドとパレットの違いや特徴、メリット・デメリットを解説します。併せて、それぞれに向いている荷物木製のパレットを扱う上で知っておきたい知識なども網羅的にご紹介するので、ぜひ参考にしてください。



スキッドとパレットの違い




スキッドとパレットの違いを見ていく前に、まずはそれぞれの概要や用途を押さえておきましょう。

 

スキッドは、ゲタや腰下とも呼ばれ、荷物の搬送や保管に用いられる荷役台です。底面に板がないシングルデッキタイプのものが多く、重量のある荷物の運送や保管などのシーンで用いられています。パレットと比較して使用されている素材の量も少なく製造コストが低いため、回収を前提としない一方方向の輸送に適しています。

 

またパレットとは、荷物の輸送・保管に用いられる台です。倉庫や工場での荷物の保管・移動や、海上コンテナやトラックを用いた輸送、物流センター内の荷物の搬送などに使用されており、作業効率化や負担軽減、生産性向上などが可能になります

 

一口にパレットといってもその種類はさまざまで、材質や形状により以下に分類可能です。

 

【材質】

      木製パレット

      プラスチック製パレット

      金属パレット

      紙パレット

 

【形状】

      平パレット

      ボックスパレット

      ロールボックスパレット

      ポストパレット

      シートパレット

      サイロパレット

      タンクパレット

 

続いては、スキッドとパレットの構造をそれぞれ詳しく解説します。

スキッドの構造


スキッドは後述するパレットと異なり底面に板がない、つまり上部のデッキのみがあり下部のデッキがない、特徴的な構造をしています。使用する際は、パレットと同様に上部のデッキに荷物を直接載せ、下部からバンドや固定具などを通して荷物を固定し、運搬します。

 

ほとんどのスキッドは、フォークリフトのツメを片面から差し込む「二方差し」が主流で、荷物のサイズに合わせて設計されるため、規格は標準化されていません。

パレットの構造


一般的な平パレットの構造は、荷物を載せるための「デッキボード」、上下のデッキを接合する「ケタ」、フォークリフトのツメを差し込む「差込口」から構成されています。先述したスキッドと異なり、底部にも板がある点が特徴です。

 

また、パレットは特定の用途により構造が異なります。以下の表を参考にしてください。


名称

特徴・用途

ボックスパレット

三面もしくは四面方向に側板が取り付けられたタイプのパレット。折りたたみが可能なタイプもあり、コンパクトに収納できる。

ロールボックスパレット

キャスター付きのボックスパレット。フォークリフトやパレットジャッキなしでも持ち運びしやすい。

シートパレット

段ボールや紙などの薄いシートで作られたパレット。省スペース・衛生的などの特徴があり、生鮮食品や医薬品の保管・運搬に用いられる。

サイロパレット

粉体や流体を保管・運搬するのに適したパレット。上部にふた、下部に開閉装置があり、主に穀物の運搬に用いられている。

タンクパレット

液体を保管・運搬する際に用いられるパレット。内容物保護のため、周囲は金属製のパイプで覆われている。

スキッドとパレットの主な仕様


スキッドとパレットの主な仕様は、大きく以下の表のように分けられます。

仕様

特徴・用途

二方差し

二方向からフォークが差し込める。一般的な平パレットの仕様。

二方差し(複翼タイプ)

板翼部分があるので、ロープによる吊り下げが可能。

四方差し

四方向からフォークが差し込める。どこからでもフォークのツメを差し込めるので、置き方の制約がない。

 

上表と組み合わせて、単面、片面両面のいずれかによって、さらに細かく分類できます。

 

底部のデッキボードがない単面の場合は、スキッドの一種です。また片面パレットは表面と裏面が異なる形状をしているタイプで、両面パレットはその名の通り、両面に荷物を積載できるよう設計されたタイプです。

スキッドとパレットではどちらを選ぶべき?


スキッドとパレットは、それぞれ構造が似ているため、どちらを選ぶべきか迷う方もいるでしょう。スキッド梱包とパレット梱包を比較すると、後者の方が汎用性に優れています。

 

パレットは積み重ねることで保管・管理スペースを節約でき、固定すれば高い安定性と耐久性を確保できます。食料品や医薬品、工業用機器などさまざまな商品・製品の輸送に用いられているのが特徴です。

 

一方でスキッド梱包はパレット梱包に比べて用途が限られており、一般重量のある大型機械の部品の輸送に用いられています。


スキッドを使うメリット・デメリット

スキッドを使うメリットには、底面にデッキボードがないことにより地面との摩擦が減り、重量のある荷物でも移動させやすい点が挙げられます。回収しない前提で一度りの使用を想定したワンウェイパレットに用いられるケースも多く、コストパフォーマンスに優れている点もメリットです。

 

その一方で、底面にデッキボードがない分、安定性に欠けます。縦積みができなくなるため、保管や運搬の効率が劣る点がデメリットです。


パレットを使うメリット・デメリット

パレットは、上下にデッキボードがあるため積み重ねが可能であり、保管と運送の効率が高められる点がメリットです。さまざまな形状があり汎用性も高く、日用品や医薬品、工業製品、食料品など多くの物資の輸送に適しています。

 

しかし場合によっては、パレットを積み重ねて積載する際、積載効率が低下する可能性がある点には注意が必要です。また、繰り返し使用するタイプのパレットも多く、回収にコストがかかる点もデメリットに挙げられます。


スキッドに向いている荷物

スキッド梱包に向いている荷物には、重量のある大型のものが挙げられます。小型のものを複数個運ぶというよりは、大型のものを少数輸送することに特化しているとイメージするとよいでしょう。


パレットに向いている荷物

段ボール箱などに既に梱包された物資を運ぶ際、パレットが適しています。複数の段ボールを積み重ね、透明なストレッチフィルムで巻き付けて固定すれば、梱包後でも外部から内容物の数量や状態が確認可能です。食料品や日用品など、大量に在庫を保持する商品の梱包に向いています。

 

また米や小麦などの粉粒体の他、液体などの形状の物資は、スキッドで運搬するのは困難です。そのため、サイロパレットやタンクパレットなどの特殊なタイプのパレットで保管・運搬されます。


木製の物流資材を使う際に知っておきたい熱処理・燻蒸処理とは?

スキッドやパレットにはプラスチックや木材、金属、紙・段ボールなどさまざまな素材が用いられます。木製の物流資材を取り扱う際は、熱処理・燻蒸処理の内容を把握しておきましょう。

 

熱処理と燻蒸処理はいずれも、木製の物流資材に病害虫が付着し、輸出先の国で被害をもたらさないようにするための処理です。植物検疫措置に関する国際基準(International Standards for Phytosanitary MeasuresISPM)のNo.15「国際貿易における木材こん包材の規則」にて、実施することが求められています。

 

熱処理は大きく分けて、熱処理(HT)と誘導加熱処理(DH)の2種類です。

 

      熱処理(HT):木製梱包材の材芯温度が56℃以上になる状態で30分以上加熱する

      誘導加熱処理(DH):マイクロ波を用いて木製梱包材の表面温度を30分以内で60℃以上にし、その状態を1分以上保持する

 

燻蒸処理では、臭化メチルを用いて燻蒸を行います。温度や24時間にわたるCT値(gh/m^3)、24時間後の最低濃度(g/m^3)などが定められています(

 

参考:植物防疫所.「よくある質問集FAQ.https://www.maff.go.jp/pps/j/konpozai/faq_jpn_2009_12.html ,(参照 2024-05-06.

 

その他の梱包において知っておきたいこと

ここからは、その他の梱包において知っておきたいことを以下の3つご紹介します。

 

      パッキングリスト・インボイスへは正確に記載する

      フォークリフトを指す位置はあらかじめ確認する

      重心位置マークがないか確認する

 

それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。

パッキングリスト・インボイスへは正確に記載する

パッキングリストとインボイスは、正確に記載しましょう。両者はいずれも、梱包してある輸出入貨物の明細書であり、輸出入通関手続きで必要です。

 

パッキングリストは「個数+積込個数単位コード」で表記され、スキッドは「SD」、パレットは「PT」が割り当てられています。

 

またインボイスは送り状のことで、輸出貨物の番号や商品名、数量などを記載します。

フォークリフトを指す位置はあらかじめ確認する

スキッド・パレットには、主に二方差しと四方差しがあります。四方差しの場合はどの方面からでも差し込めるため問題ありませんが、二方差しは置き方に制約があります。

 

フォークリフトで降ろした後に、再度向きを変えると二度手間なので、差込口はあらかじめ確認しておきましょう。


重心位置マークがないか確認する

重心位置マークとは、貨物の重心がどこにあるかを示すものです。これを目印に貨物を吊り上げたり、フォークリフトを差し込んだりすることで、安全に荷物を運搬できます。

 

重心位置マークがない場合は、ちょうど中心を重心と考えるのが一般的です。


まとめ

本記事では、スキッドとパレットの構造や仕様、用途の違い、それぞれを使うメリット・デメリット、木製パレットの熱処理・燻蒸処理などを網羅的にご紹介しました。

 

スキッドとパレットは、いずれも物流プロセスで用いられる器具ですが、構造や用途が異なります。スキッドは底面の板がない構造をしているのに対し、一般的なパレットは上部に板があり、用途に応じてさまざまな形状のものがある点が特徴です。それぞれに使用するメリット・デメリットがあり、適したシーンも異なるので、これらの違いは明確に押さえておきましょう。

 

キーフェル株式会社では、さまざまな種類と形状のパレットを豊富に取り扱っており、新品・中古販売やレンタルサービスも提供しています。パレットをお探しの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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